Dear Weedの由来
親愛なる野草たちへ
私たちの身近な植物たちは、
長い歴史の中で、人間の命を支えてきた、地球の大事な‘’友‘’のような存在。
古来日本でも、身近な植物たちは、様々な効能があることを伝えられ、暮らしの中で使われてきました。
しかし化学的な薬品が重視されるようになると、
次第にその役割は忘れ去られ、追いやられるようになりました。
野草というと、植物療法の世界では、一部のハーブや薬草が親しまれる一方で、
道端に生息し、人の生活にとって非生産的で、望ましくない場所に生えている草たちは、Weed、雑草と呼ばれ、時にじゃまもの扱いされています。
わたし自身、自分の体質改善のために、ハーブやアロマを通して、植物を学び、
はじめは、パッケージされているハーブを利用するようになりました。
そのなかで、 人間にとって有益であるといわれるハーブを重要視するようになり、
いわゆる”役に立つ植物”と、”役に立たない植物”というように、
ジャッジするのが当たり前になっていたと思います。
しかし自然そのものに触れることに立ち戻り、
野草を暮らしに活かす生活を見直したとき、
ほんとうの治癒というものは、
有効成分が肉体に効くことだけではなく、
自然と調和した命の働きや、知恵そのものとの出会いだということに気づいていきました。
その気づきは、虚弱体質と言われて育ち、いつも自分の弱さを気にしていたり、
自分の心身に自信が持てずにいたわたし自身の意識を、大きく変えてくれました。
野草との触れ合いの中で、
どんな植物であっても、自然環境になくてはならないつながりや、
全体の循環をもたらしている。
植物たちの観察を通じて、目に見えている形だけではなく、見えない部分にも働きかける、命のやり取りがあることを感じていきました。
ほんとうの治癒は、その気づきから始まります。
しかし、それは、新しいことではありません。
私の心にあったのは、山々に囲まれた、故郷の風景。
身近にいつもいてくれた、野山に咲く野草たちの、懐かしい姿です。
その土地に根づき、美しい水を求め、風に揺れ、やわらかな光の中で、
季節ごとに花を咲かせ、そして実や種をつける。
自然の循環のなかの、命のプロセスを感じさせてくれる存在。
私の心身にも同じ命のプロセスがあることを感じさせ、
自分が自然の命の一部であることを思い出させてくれる。
大きな母のような、大切な友のような存在であることを感じています。
Dear Weedは、
そんな野草たちへの敬意と信頼から、生まれました。